40代〜60代が「ポケモンGO」でコミュニティを作ってる現象について

私は現在20代半ば、ポケモンとともに育ってきた典型的なポケモン世代です。幼稚園の頃から「緑」で遊び、今も「ムーン」でアローラ図鑑を夜な夜な埋めてます。

 

 

父はもともと比較的ゲームが好きで、そもそも最初にゲームボーイカラーポケモン「赤・緑」を買ってきたのも父なのですが(「緑」を幼稚園児だった私にくれた)

母は一切ゲームなんてしたことがなく、ポケモンに夢中だった私や妹に付き合ってアニメを見たり、ぬいぐるみを見てポケモンの名前を覚えたりしていた程度でした。

 

 

ところが今や、母の生活の中心が「ポケモンGO」になってしまっていると言っても過言ではないくらい「ポケモンGO」に夢中になっています。。。

 

月一回くらい実家に顔を出しているのですが、レイドバトルやイベント消化の為に出かけていて大体いないし、、、

 

買い物の帰り道は、ポケモンGO+を使ってアイテムを回収できるようにストップがたくさんある道を選んで遠回りして帰ってきたり、、、

 

夜中12を過ぎていても、より高固体値のポケモンを求めて出かけたり、、、

 

地元の「ポケモンGOLINEグループに所属して、新しい友達を作ったり情報交換したり、、、

 

もはやその入れ込みっぷりは一端のソシャゲ勢並です。この間まで「図鑑も完成したしランクもカンストしたからやることない…引退だ…」とか言ってたのに最近は色違いを収集し始めた。引退という言葉を使うゲーマーはすぐには引退しない法則。

 

私もゲームは比較的長く遊んでやり込むタイプですが、まさかゲーマーの血が母からの遺伝だったとは思いもしませんでした。父だと思ってた。(父もかなりF-ZEROなんかをやり込んでいたので、最早ゲーマーになるのは必然だったと言えます)

 

ちなみに父も母ほどではないですが「ポケモンGO」を楽しんでるようで、時々一緒に出かけています。夫婦の唯一の共通の話題がポケモンGOだと言っても過言ではないです。

 

 

しかしどうやら、「ポケモンGO」をやり込んでいるおじさんおばさんは我が家の両親だけではないようなのです。

 

「うちの親も全く同じ!ポケモンどころかゲームなんてやったことなかったのに毎日ポケGO三昧だよ!」という同世代の話もちょこちょこ聞きます。

母が所属しているLINEグループのメンバーもほとんど母と同じくらいの年齢らしいです。

 

この「おじさんおばさんポケモントレーナーがめっちゃいる現象」について、考えてみたことなどをちょっと書いていこうと思います。

 

 

 

■「ポケモンGO」がなんでこんなに受け入れられているのか

母はこれまでスマホゲーを含めて、「ポケモンGO」以外のゲームは一切やったことがありません。

私がいくら誘っても興味もないし、「ポケモンGO」でやることがなくなったと言っていた時に本家ポケモンや他のゲームを薦めたときも同じでした。

 

「おじさんおばさんポケモンGO勢」の中にも、もともとゲームが好きな方や「ツムツム」なんかの軽めなスマホゲームも一緒にやっている方もいると思いますが、「唯一プレーしているゲームがポケモンGO」という層もかなり多いみたいです。

 

そもそもゲームに興味がないのになんで始めたの?という疑問が最初に出てくるかと思いますが、うちの場合は本当にただ「ものすごく話題になってるからさすがに触るだけ触ろうかな」という単純なミーハー心でした。

とりあえずやってみて「こんなもんか~」で済むはずが、

 

ポケモンが可愛い(第一世代は特に、子供と一緒に見ていて名前を知っているポケモンが出てくるからなんか嬉しい)

・ゲーム性が単純でちょうどいい(捕まえるのはボールを投げるだけ、バトルもそれほど仕組みが複雑ではない)

・みんなやってるから話題を共有できて楽しい(職場の人相手に捕まえたポケモンを自慢したり…)

 

この辺の要素がウケたみたいで、気付けば1年近く「ポケモンGO」で遊んでいます。同じようなパターンでハマった人も多いみたいです。

母は当初「バトルは難しいからわからん。図鑑を埋めたらやめる」と言っていたのですが、結局図鑑が完成したあとはタイプ相性や強いポケモンをネットで勉強してノートにまとめ、バトルの道へ進んでいきました。非常に熱心です。

 

ポケモンGO」は、ゲームが好きな若い世代の層に対しては継続してプレーしてもらうには少し弱いのかなと思っているのですが、このくらいのボリューム感は両親世代にはちょうどいいみたいです。

 

 

■「ポケモンGO」でご近所コミュニティができてる

母は積極的にコミュニティに参加したり、友達が多いような「活動的」な人ではないです(私もですが…)。

 

ポケモンGO」の地域LINEグループに入ったきっかけは職場のお友達からのお誘いらしいですが、「みんなが挨拶するから通知がすごい~」とか「ちょっとしたゴタゴタが~」みたいな典型的なめんどくささも体験しつつ(笑)

LINEグループがきっかけで新しくできたお友達と「ポケ活」兼ランチに出かけたり、かなり楽しんでるみたいです。

 

一度、買い物ついでにEXレイドバトルの会場に着いて行ったことがあります。場所は大型のスーパーです。

駐車場はほぼ満車で、仕方なく店の建物から少し離れたところに停めたのですが「ここだと電波が届かない」とのこと。

周りを見渡すと「ポケモンGO」の画面を表示させながら歩いているおじさん、おばさんがたくさんいます。停めてある車の中でプレーしている人もちらほら。

母はその集まったポケモントレーナーのおじさんおばさん方を指して「あ、○○さん来たんだ」「○○さん、車いいとこに停めたな~」と、ほとんど顔見知りの様子でした。。。みんなのことをHNで呼ぶからさながら顔見知りが集まったオフ会のオタクのようでした。

 

レイド開始時刻になった後、母は電波が届くところへ出て行ってしまったので私は車の中で本家ポケモンをプレーしながら待っていたのですが、外でプレーしていたのかと思いきや「寒いから友達の車の中でやってた」。た…助け合い…

 

帰り道のコンビニでは「夜のポケ活用に」とお友達の分も一緒におやつを買っていました。助け合い!ポケモントレーナー達は時に競い合い、助け合いながらポケモンマスターを目指しているんだ…と謎の感動を覚えます(?)

 

私が実家にいたころは、母の楽しみと言えば録画したテレビを見るくらいで、外に出かけるような趣味はなかったのですが、「ポケモンGO」のお陰でご近所に出かけて共通の趣味を持った同世代のお友達を作っている、というのは良い事なんじゃないかな~と思います。

 

 

■「ポケモンの客層」が広がった気がする

そもそも我々ポケモン世代が大人になったことによって、グッズや映画の展開など、「大きいお友達」世代向けのマーケティングにかなり力が入っているような印象があります。

今の子供もポケモンが好きな子はもちろん多いと思いますが、昔に比べると競合も多いです。子供向けのマーケティング以上に、お金を落としてくれる世代のオタクに向けての発信も力が入ってますよね。

 

ただ、ポケモン公式が狙っていたのかどうかは私には分からないですが、「ポケモンGO」の登場によって、「大きいお友達の親」世代というファン層も少なからず獲得したような気がしています。

 

もちろん、当時子供と一緒に夢中になってポケモンをしていた方もいるとは思いますが、「ポケモンGO」はそこで獲得できなかった「ゲームに興味がなかった人たち」を今改めて獲得したのかなあと。

 

 

ポケモンGO」に登場する第一世代~第二世代(今は第三世代が随時追加されてるみたいですが)のポケモンのグッズは、元祖ポケモン世代向けのものが今たくさん発売されています。

ガチャガチャのキーホルダーなんかも、最新のポケモンだけでなく第一世代~第二世代のラインナップのものが出てるみたいです。

ポケモンGO」で今ポケモントレーナーになっているおじさんおばさんが、こういったキーホルダーやぬいぐるみで愛着のあるポケモンを見つけると、つい買ってしまったりしてるそうです。

私の母もミズゴロウがとても気に入ったらしく、実家に帰るとぬいぐるみが増えています。私も第三世代ではミズゴロウが一番好きだったので、親子だなあ…とか思ったり…。

 

去年は一人でポケモン映画を見に行ったようで(!)今年のも見に行こうかなあ、なんて言ってるところを見るともう立派なポケモンファンです。

 

本家ポケモンが好きな人、「ポケモンGO」で遊んでいる人、かたちはそれぞれですが、「ポケモンGO」の登場によってまた少しポケモンが好きな層の幅が広がったように思います。

 

 

■まとめ

歩きスマホの問題とか社会的にはいろいろありましたが、うちの両親にとってはひとつの転機のようになったので「ポケモンGO」にはすごく感謝してます。同じような人が意外といるっぽいので記事を書いてみました。

いくつになってもポケモン楽しいよね。

 

あと実家に帰ってもだいたいポケモンの話しかしてないので、今VCのクリスタルがめちゃくちゃほしいです。(?)