「俳優 亀岡拓次」感想文(ネタバレなし)

2016年/横浜聡子監督
気楽に見れる★★★★
お話が凝ってる★★
映像がすごい★
 
こんにちはやぁたろです!
お世話になっている「ディノスシネマズ札幌」さんの閉館に伴い(本当に悲しい…)過去作のリバイバル上映が行われているのですが、その上映リストの中に前から気になっていた亀岡拓次が!さすが俺たちのディノス!ありがとう!ということで見てきました。
ディノスシネマズ札幌さん、早く移転先決まってほしいな…。。。
 

 

■主役ではない人が主役の、私たちの物語
主人公、亀岡拓次は映画やテレビでよく見かけるが、作品名や本人の名前もパッとは出てこないような、「脇役俳優」として活躍していた。決してスターとは言えないが、声がかかればどんな役でも演じる亀岡は業界の監督たちから重宝されており、超大作から自主製作映画まで演じた役は数知れず。そんな亀岡は、ある日撮影で訪れた遠征先の居酒屋の女将に一目惚れしてしまい…というストーリー。
 
俳優、と聞くとなんだかキラキラした世界で成功しているように思えますが、この映画の亀岡の生活は本当に平凡です。監督たちに重宝されてはいますが、何かものすごい才能や熱意があるわけでもなく、本当にただ淡々と仕事をしている。生き方はむしろ少し不器用なくらい。そんなところがユーモラスで、なんだか妙に愛おしい。
仕事をして、お酒を飲んで、たまに妄想をして、また仕事に行く。まるで私たちみたいな、不器用に毎日を生きている普通の大人となんら変わらない。華やかな主役の人生ではないけれど、日々を生きている。「俳優」という仕事は少し特殊な気がするのに、「亀岡拓次」は平凡なところがとっても共感度の高い映画です。
何か特別スカッとする展開があるわけでも、心にグッとくる大きな何かを得られるお話でもないけれど、明日からまた平凡に生きることを頑張ろうと思えるような、ちょっとだけ前向きになれる映画だと思います。
 
ヤスケンと宇野さん
主人公「亀岡拓次」を演じるのはTEAM NACSの安田顕。幅広い役をこなすヤスケンの演技が亀岡のキャラクター性をより愛すべきものに仕上げています。そして特筆すべきは何と言っても私がこの映画を見たかった一番の理由、「亀岡拓次」のモデルの一人でもある宇野祥平さん!私のブログをめちゃくちゃ熱心に読んで下さっている方がもしいれば(いるのか…?)ピンと来るかもしれませんが、宇野祥平さんは私が大好きな「コワすぎ!」シリーズや「オカルト」などを手掛ける白石監督のお気に入りで、もちろん「コワすぎ!」や「殺人ワークショップ」にも出演しており非常~~~に良い味を出しているのです!宇野さんがモデルの映画となれば、見るしかない…!とずっと思っていたのでした(笑)
「亀岡拓次」のヤスケンを一目見たとき、思わず「宇野さんに似てる…」と感じてしまいました(笑)本編でも亀岡と宇野(ここでは役名です)の絡みが比較的多めにあるのですが、並ぶとなんだか兄弟みたいで…ヤスケンの役作りの深さが印象的でした。というか、宇野さん、カメオ的に出演するくらいなのかな?と思っていたのですがけっこうガッツリ出番があって嬉しい!ぼく大満足!!(笑)亀岡とのやり取りが面白かったです。
 
■まとめ
今年の映画ではないのですが劇場で見られてラッキーでした!ちょっとだけほっこりできる映画です。
生きているうちに江野さんを一目生で見てみたい。
ではまた!