「海獣の子供」感想文(ネタバレなし)

2019年/渡辺歩監督
声の出演:芦田愛菜、石橋陽彩など
気楽に見れる★
お話が凝ってる★★★★
映像がすごい★★★★★
音楽がいい★★★
 

■哲学が強すぎて暴力

ハンドボール部に所属する主人公の琉花は、夏休み早々にトラブルを起こして部活へ参加禁止になってしまいます。気晴らしに訪れた大好きな水族館で出会った不思議な男の子「海」と、海の兄の「空」と友達になった琉花ですが、この出会いが彼女を星と宇宙と海にまつわる不思議な現象に巻き込んでいく…。

 
 

まずこの映画を見終わって思ったのが「哲学の…暴力…!?」でした(笑)

あまりにも、作者の世界観、価値観、哲学観が強い。強すぎる。強すぎて暴力的。一切の隙がない。この映画が「感じろ系」とか言われて賛否分かれてるのはこの辺なんだと思います。歩み寄りや噛み砕き的なものを一切排しているので、そこが魅力でもあり受け手との壁にもなっているのかな…。
映像がとにかく綺麗で書き込みがすさまじくて情報量が多くて、そこもまた「暴力的」ですよね。あまりにも作品が持っているエネルギーが強すぎて、訓練されていない人にとってはまだ早すぎる映画…のように感じられる気がしました。からのエンディングテーマの米津玄師は追い討ちすぎるでしょう(笑)
映画のテーマ性ともあいまって生命力強すぎな作品だと思いました。強いエネルギーに晒されるとあまりにも圧倒的で疲れるんですが、少しだけ、元気が出ます。そんな感じです。
 
■まとめ
前回の「センコロール」と打って変わってこちらはとにかく映像もストーリーも情報量多すぎな映画!温度差…笑
テーマが難解な上好みは分かれると思いますが、迫力ありますので一見の価値はアリ。
 
今回はそんな感じで!ではまた〜。