「パラサイト 半地下の家族」感想文(ネタバレなし)

2019年/ポン・ジュノ監督
出演:チェ・ウシク ソン・ガンホなど
気楽に見れる★★
お話が凝ってる★★★
映像がすごい★★
怒涛の展開★★★★★
 

こんにちは〜やぁたろです!

2020年映画初めは「パラサイト 半地下の家族」になりました。すごい映画で始めてしまった…
直接的なネタバレはしてませんが展開の雰囲気については軽く触れています!全くの前知識無しで見たい(見る予定がある方)は注意…!
 

 ■面白い!けど疲労感もすごい

不便な半地下のアパートで暮らす4人の家族。
職のない4人は低賃金の内職でなんとか暮らしていた。
ある日、長男ギウの友人である大学生のミニョクがやってきて、自分が留学している間の家庭教師の仕事の代打をギウに依頼する。
家庭教師として勉強を教える女子高生ダヘの家であるパク家は高級住宅地の豪邸だった。浪人中で学歴は無いが受験の経験が豊富なギウは、ダヘと母親のパク夫人にすっかり気に入られ、仕事が決まったのだった。
パク夫人から、ダヘの弟であるダソンの絵の教師を探しているという話を聞いたギウは、美大を目指している妹ギジョンが適任ではないかと思いつく。確実に雇ってもらうためにギジョンを知り合いの有名な絵画療法士だと偽り紹介し、人の良いパク夫人はすっかり信じ込んでしまう。こうしてギウに続いて職を得たギジョン。ここからパク家へ「寄生」する計画が少しずつ動き始める…。
 
 
この映画をどんな映画だと言い表すべきか、自分の語彙の中からなかなか適切な言葉が見つからずけっこう悩みました。ジャンル的にはブラックコメディとかになるんですかね。後半はかなりサスペンス要素もあるような…。
2時間以上ある割と尺の長い映画なのですが、すごくテンポが良くてまずそこに驚きました。起承転結に無駄がなくて、展開がダレない。シンプルなことだけど、監督がすごくいい仕事をしているな、と思います。
コメディ部分はけっこうゆるい感じの笑いで、シリアスなサスペンス展開の部分は終始ハラハラドキドキ、エンタメとして楽しめる作品であることは間違いないとは思うのですが、隙がない故に見終わったあとの疲労感が尋常じゃない…!笑 心身共にある程度余裕を持った状態で挑んだ方がいいですね。(?)
舞台設定や展開自体は、決してものすごく目新しくて奇抜、というわけではないと思うんですよね。(だからと言って全てを先読み出来るような王道展開、と言いきれる訳でもないのですが)けっこうガバガバなまま進む部分もあったりして、リアル寄りではないなと思うし、緻密な脚本とは言い難い。それでも鬼気迫る迫力や説得力があって、熱量がすごくて…。むしろ少しガバガバでゆるい部分があるからこそちょうどよく仕上がっているのかも…とか思ったり。
説得力と言えば、この映画では貧困層と富裕層の対比も特徴的だなと感じたのですが、金持ちのキャラクター性と貧乏人のキャラクター性、どちらも納得度高いよなあ…と…。
金持ち故の懐が広くて余裕のある部分とか、生活力がなさそうで世間とズレてたり抜けてるような部分とか、無自覚の傲慢さとか。反対に貧乏人のしたたかで図太いところとか(こちらはちょっと迂闊すぎるとこほはあるかなという感じですが…)、この性格の「ぽさ」がシュールな笑いを生んでるのもまた絶妙でしたね。
 
 
■まとめ
バランス感、テンポ感のセンスが抜群に良い映画だったと思います。つ、疲れました…!笑
パワーがある作品ですね。
 
今回はこんな感じで〜!ではまた。