こんにちは～矢澤です。
ここ最近、本気で家と職場とゲーセンの往復（たまに原稿）が生活の全てになってまして、さすがにマンネリが過ぎる日々の中で感性の死を感じ始めています。
ものづくりが趣味なのにちょっとこれはまずいぞ…なにか新しいものに触れなければ…と危機を感じたので、いろいろ吟味しつつとりあえずだいぶ前にトレイラーを見て気になってた「Hylics」をプレーすることにしました。
■Hylicsってこんなゲーム
Steamで配信してるインディーゲームです。300円くらいで買えます。
雰囲気とかはSteamのページとかトレーラーを見てもらうのが早いです。一瞬でクセが激つよなゲームなんだろうな…というのが伝わると思うので…笑
2015年に配信がスタートしたのですが、詩的で難解な文章やランダム生成テキストが多く、長らく日本語翻訳は不可能と言われていました。それが今年の7月に有志の方の作成した非公式日本語MODが配布され、これで私も晴れてHylicsを自分でプレーできるようになったというわけです。非公式パッチなので購入・プレーを検討されている方は自己責任の下にてお願い致します。
■世界観没入型のゲーム
「Hylics」の話をする上で、何と言っても始めに特筆すべきはやはり強烈なグラフィックでしょう。クレイアートと実写の加工を織り交ぜた独特のグラフィックは、カテゴライズするとしたらシュールレアリスムの系統でしょうか。
クレイアートの持つ雰囲気のおかげなのかゲーム全編を通して比較的淡い色合いで構成されているおかげなのか、不思議でシュールな世界なのにちょっと懐かしいような、温かみのあるような印象を受けました。でもインターネットを見ていると「頭がおかしくなる」とか「不安になる」という評も散見されるので、人によってどういう感じるのかはかなり異なりそうです。
主人公のWAYNEをはじめとしたプレイヤー側のキャラクターも全員異形頭（！）で、それぞれ強烈な見た目ですがなんとなくユーモラスでプレーしているうちに愛着が沸いてきます。
そしてそんな強烈なビジュアルにマッチしすぎているBGMもこのゲームの大きな魅力！
洒落たサイケデリック・ミュージックが非常に心地よく、雰囲気を更に盛り上げます。
BGMを聞きながら、ゲーム画面を開いてなにをするでもなくまったり…そんな時間を過ごしたくなるゲームは実はけっこう久々でした。「moon」に通じる雰囲気があるように思います。
サントラは出てないのですが作者のyoutubeチャンネルにて全曲公開されているという太っ腹っぷり…。興味のある方はぜひBGMだけでも聞いてみてほしいです。
ゲームシステム自体はシンプルなRPGの体裁を取っていて非常に分かりやすいです。分かりやすいです…が、バランスがかなりピーキー！開幕で度肝抜かれました。笑
でもこの挑戦的なバランスも演出のうち。世界観の表現に一役も二役も買っていて舌を巻きました。
少し具体的に内容に触れるとしたら、まず「一定回数死ぬ」ことがゲームを進める前提になっていたり…そもそもこのゲーム、死んだらゲームオーバーではなく、「死後の世界」というルームからリスポーンする仕様で、死ぬことに対するデメリットが何もないんですよね。この辺は世界観の考察をする上でも鍵になるんじゃないかなあと感じています。
ゲームを攻略するぞ！という気持ちで挑むよりは、「Hylics」という作品の世界に没入するような心持ちでプレーするとすごく楽しめると思います。
最後にどうしても書いておきたいのが、ゲームを進めると行けるようになる「ライブハウス」！
イベントにも満たないようなオマケ要素的な場所なのですが、遊びに行くと仲間たちみんなで楽器を演奏してライブが出来ます。操作キャラであるWAYNEはギター担当で、なんとテンキーの1～4を押すことで自由にギターを鳴らすことが出来、それぞれのキーに違う音域が割り当てられている上、更に5番を押すと音色を変えることもできるという作り込みっぷり。ここで20分くらい遊んでました。笑
WAYNEがサングラスをつけてるの良い…
■まとめ
強烈なビジュアルとBGM、ピーキーなゲームバランスにもはや不親切と言ってもいいくらいの自由度、ストーリーらしいストーリーの提示が存在せず、世界観を楽しむタイプのゲーム…万人受けするとは言い難く、好みは人によってかなり分かれると思いますがSteamの評価を見ても分かる通り、そこに人を惹きつける不思議な中毒性があることは確かだと思います。
私にとっては癒し系ゲームだなという印象で、普段かなり眠りが浅い人間なのですが昨日はHylicsの夢を見ながら久々に安眠しました。笑
場所によって少し難しく感じる部分もありますが、多少詰まったり寄り道しても3時間前後でクリアできるボリュームなので気になった方は是非プレーしてみて下さい！
（あまり攻略サイト等が充実してない印象なので、詰まったらこっそり聞いて下さればお答えできると思います。笑）
ではまた～。
