君の手を離さない

 

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※「サントラって集団幻覚じゃないんですか!?」で矢澤が書いた文章です。本の詳細は上記告知ページからご覧ください。

 2018年10月17日。ポップンミュージックpeaceが稼働した日、私はもう音ゲーマーでは無かった。
 高校生の時にゲームセンターに足を踏み入れて以来何年もの間、ポップンを筆頭とした音ゲーは確かに私の中心だった。だけどそれから約8年後の2018年、25歳の私にとって、ポップンもゲーセンも音ゲーももう過去のもの、遠い存在、「あってもなくても生活に影響のないもの」にまでなっていた。
 こんな前置きだが、2021年現在、私はズブズブのヘビー音ゲーユーザーである。いろいろなきっかけが重なって再び音ゲーの世界に戻ることになったのだが、その中でもポップンミュージックpeaceというタイトルの存在はとても大きい。
きっと私は、あの時稼働していたタイトルが「peace」でなければ、こうして音ゲーを好きな気持ちを取り戻すこともなかったはずだ。
 ポップンミュージックの、20周年を記念するタイトルであるpeaceは、これまでの歴史を辿るように、過去の名曲にちなんだ新規楽曲が多数書き下ろされた。懐かしい、だけど、新しい。これはとても勝手な想いかもしれないが、「オトメ聖戦タクティクス」や「たぶん、キスくらいしてる」を聞いた時、私の好きなポップンミュージックはまだ誰にも忘れられてなかったんだ、まだここにあって、続こうとしいるんだと、そう感じた。
 私が音ゲーから離れていたのは、時が流れて生活や環境、価値観が変化していったからにほかならず、また変化していったという点についてはポップンミュージックもそうだった。全ては、少しずつ変化していく。当たり前のことだ。
 だけどpeaceというタイトルは、新しくなりながら、変化し続けながらも、私のようにいつか時の流れに置き去りにされていた「元音ゲーマー」を、変わらずに迎え入れてくれた。
 「Welcome to Pop'n fantasy」という曲に、「キミの手を離さない、笑顔で待ってるよ 9つのボタンの向こうで」という言葉が出てくる。私の手も、離さないでいてくれたのだと、そう思った。だから私ももう、この気持ちを手離したくない。
 ポップンミュージックpeace、サウンドトラック発売おめでとう。この素晴らしいタイトルの楽曲たちを手元に残るかたちで傍に置けることは、とても意味がある。もう、手離さない。

 

ポップンミュージックが、ゲームセンターが好きです。

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